「2027年からエアコンが高くなるらしい」
そんな話を聞いて、今のうちに買ったほうがいいのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
実際、2027年4月から家庭用エアコンの新しい省エネ基準が始まります。これによって、これまで販売されてきた低価格帯のエアコンには、価格上昇の圧力がかかると考えられています。
ただし、2027年4月からエアコンが一律に2~3割値上がりする、と決まっているわけではありません。
むしろ2026年には、新しい省エネ基準に対応しながら8万円を切る価格帯のエアコンも登場しています。
この記事では、エアコン2027年問題と価格の関係について、「結局いくらくらい高くなるの?」「安いエアコンはなくなるの?」という疑問を中心に整理します。
30秒で分かるこの記事の結論
エアコン2027年問題と価格について、ポイントをまとめると以下のとおりです。
- 2027年4月からエアコンの省エネ基準が引き上げられる
- 高性能化によって価格が上がる可能性はある
- 「2~3割値上がり」は決定事項ではない
- 低価格帯モデルほど価格への影響を受ける可能性がある
- 一方で中国メーカーなどが新基準対応の低価格モデルを投入している
- 買い替えでは本体価格だけでなく電気代や工事費も考えることが大切
つまり、「2027年になるとエアコンが全部高くなる」と考える必要はありません。
エアコン2027年問題で価格はどうなる?
2027年4月から、家庭用エアコンには新しい「2027年度基準」が適用されます。
これは省エネ・非化石転換法に基づくトップランナー制度によるもので、これまでの省エネ基準より高い性能が求められるようになります。
詳しい省エネ基準については、エアコン2027年問題と省エネ基準の解説記事で解説しています。
この基準変更によって、エアコンメーカーはより省エネ性能の高い製品を増やしていくことになります。
当然、性能を高めるためには、製品の設計や部品、製造などにコストがかかる場合があります。
そのため、特にこれまで低価格で販売されていたスタンダードモデルについては、価格が上がる可能性があると考えられています。
ただし、ここで注意したいのが、「2027年=一律値上げ」ではないということです。
エアコンの販売価格は、省エネ性能だけでなく、需要と供給、素材価格、製造・輸送コスト、メーカーや販売店の販売戦略など、さまざまな要因によって決まります。
そのため、2027年4月になった瞬間に、すべてのエアコンが同じ割合で値上がりするわけではありません。
「2~3割値上がりする」は本当?
エアコン2027年問題について調べると、「2~3割値上がりする」「3割以上高くなる可能性がある」といった情報を見かけることがあります。
ただし、政府が「2027年からエアコンを2~3割値上げする」と決めたわけではありません。
ここは分けて考える必要があります。
2027年度基準によって省エネ性能の向上が求められるため、特に低価格帯の商品では価格上昇につながる可能性があります。
一方で、実際の販売価格は次のような要素によって変わります。
- メーカーごとの製造コスト
- 販売店の価格設定
- 需要と供給
- 為替
- 部品や素材の価格
- 新製品と旧製品の在庫状況
そのため、
「2027年4月になったら、今10万円のエアコンが必ず13万円になる」
というような単純な話ではありません。
2~3割という数字は、あくまで価格上昇の可能性を示す予測として見るべきでしょう。
2027年以降、本当に安いエアコンはなくなる?
ここも誤解されやすいところです。
2027年度基準を満たさないエアコンが、2027年4月からすべて製造・販売禁止になるわけではありません。
トップランナー制度は、メーカーが出荷する製品全体について基準を評価する仕組みです。
そのため、
「基準未達=その機種は即販売禁止」
という理解は正確ではありません。
ただし、メーカー側が新基準への対応を進めれば、これまでの低価格帯モデルのラインアップが変わっていく可能性はあります。
つまり、
「安いエアコンが完全になくなる」というより、「安いエアコンの選択肢が変わる可能性がある」
と考えたほうが実態に近いでしょう。
新基準対応でも8万円以下のエアコンが登場している
そして、2026年現在の市場を見ると面白い動きがあります。
2026年8月の報道では、中国メーカーのTCLが、2027年度の新しい省エネ基準を満たす6畳用エアコンを8万円を切る水準で販売していると報じられました。
同じく中国メーカーのハイアールも8万円台で販売されているとされています。
一方、同じ新基準対応の6畳用モデルでも、国内メーカーの商品では10万円を超える価格帯となっているケースがあります。
もちろん、メーカーによって機能や保証、設計思想、販売方法などが違うため、単純に価格だけで優劣を決めることはできません。
それでも、
「新基準対応=必ず高額になる」
というわけではないことは分かります。
2027年以降は、省エネ性能を高める方向だけでなく、メーカー同士の価格競争も激しくなる可能性があります。
エアコンは本体価格だけで比較しない
エアコンを買うとき、どうしても目に入るのは本体価格です。
しかし、実際に買い替える場合は、本体以外にも費用が発生します。
例えば、
- エアコン本体
- 標準取付工事
- 既設エアコンの取り外し
- 既設機器の処分
- 配管などの追加工事
- コンセントや電圧変更
- 延長保証
などです。
同じ「10万円のエアコン」でも、工事条件によって最終的に支払う金額は変わります。
また、省エネ性能の高いエアコンなら、購入後の電気代にも違いが出ます。
資源エネルギー庁の試算では、6畳用の2.2kW機で年間約2,760円、14畳向けの4.0kW機では年間約12,600円の光熱費削減効果が期待されています。
エアコンは10年以上使うことも珍しくありません。
そのため、
「本体が何円安いか」だけでなく、「購入から使い終わるまでにいくらかかるか」
で考えることが重要です。
電気代や省エネ性能の比較については、エアコン2027年問題で電気代はどうなる?省エネ性能と光熱費を考えるも参考にしてください。
エアコン2027年問題で今買うべき?待つべき?
では、今エアコンを買い替えるべきなのでしょうか。
これは現在のエアコンの状態によって変わります。
今のエアコンが問題なく使えている
特に故障や能力不足を感じていないのであれば、2027年4月を理由に慌てて買い替える必要はありません。
現在使用しているエアコンが2027年4月から使えなくなるわけではないからです。
10年以上使っている
10年以上使用しているなら、故障する前の買い替えを考えてもいいでしょう。
突然壊れると、真夏などは本体だけでなく工事まで含めて急いで手配することになります。
故障前に買い替えるメリットについては、エアコンが壊れる前に買い替えるメリットと確認したいポイントで詳しく解説しています。
冷えが悪い・故障が増えた
この場合は、
「修理するのか、買い替えるのか」
を比較するタイミングです。
エアコンの修理と買い替えを判断するポイントも参考にしながら、現在のエアコンの状態を基準に判断したほうがいいでしょう。
エアコン2027年問題で補助金は使える?
省エネ性能の高いエアコンへの買い替えについては、自治体などが独自に補助制度を設けている場合があります。
ただし、補助対象となる機種や金額、申請期間、予算などは制度によって異なります。
そのため、
「エアコンを買えば全国どこでも補助金がもらえる」
というものではありません。
買い替えを考えている場合は、住んでいる自治体の最新情報を確認しておくとよいでしょう。
補助金を利用できるのであれば、本体価格だけを見て判断するより、実質的な負担を抑えられる可能性があります。
まとめ|エアコン2027年問題で価格はどうなる?
エアコン2027年問題では、2027年4月から省エネ基準が引き上げられます。
そのため、省エネ性能を高めるためのコストなどから、特に低価格帯のエアコンには価格上昇の圧力がかかる可能性があります。
ただし、
「2027年になったらエアコンが一律2~3割値上がりする」
と決まっているわけではありません。
実際には、2026年の時点で新しい省エネ基準に対応しながら8万円を切る価格帯の商品も登場しています。
これからは、
本体価格 + 電気代 + 工事費 + 保証 + 使う年数
まで含めて考えることが、エアコン選びではますます重要になりそうです。
「2027年になる前に絶対買わなければいけない」と焦るのではなく、今のエアコンの状態と、自分の家に必要な性能・予算を見ながら判断するのがよいでしょう。
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